エンタテインメントと情報携帯端末

CLIEというプラットフォームは、これで終了となるが“エンタテインメント性のある携帯情報端末”というコンセプトは、継続していく」という言葉が、ずっとひっかかっております。なんというか「エンタテインメント性」という言葉を使うと「面白いことのできる小さいマシン」というだけのものができあがる気がするんですよ。特にSONYだと。
そもそもSONYってのは、外国で発明されたものをパクッて高性能にコンパクトにして輸出する日本というように、どこかが作った便利なものをパクッて見た目を格好良くして売るというイメージがあるんですな。ウオークマンの流れは別だけど。別にけなしてるわけじゃないですよ。僕も見た目重視ですから。で、SONYの見た目は半端じゃなく格好良かったのでね。Windowsなんて滅んでしまえと思ってたときもVAIOだけは欲しかったりしたわけです。ただ、基本コンセプトから作り上げるというイメージはないんですよねぇ。エンタテインメントと言うけども、音質とかスピーカーとか画質とか、機能面で一番というのは大抵他の会社で。しかも、見た目というものの良さも、各社頑張ってレベルアップしてきただけに、特にSONYが一人勝ちってほどでもなくなってきたし。ちなみにうちの液晶テレビもDVDプレーヤーもSONYじゃないです。8割方見た目で選んだにもかかわらずSONYじゃないんですわ。
で、最近のCLIEは明らかにPalmの基本コンセプトを崩してた。崩してより素晴らしいものにするんならいいんですけど、崩しただけで。今時ムービーや音楽をキレイに再生することをエンタテインメントなんて呼ばないでしょうに。それまでのPalmOSの機能との納得のいく連携なんかもなかったし。ムービーや音楽ソフトウエアとの連携もうまくいってなかったと思う。機能的に可能にしただけで、無責任なほどにユーザーを放っておいたというか。ハイレゾとかねー、カラーとかねー、明らかに便利だったわけですけど。そこまでだったなぁ。キーボードつけても使いづらいし。携帯情報端末である最低限をクリアしないなら、その上にあるエンタテインメントにまでたどり着けませんよ。絶対。
まー、SONYの悪口をぐだぐだと書きましたけども。“エンタテインメント性のある携帯情報端末”って何だよと。歌って踊れる会社員みたい。何一つプロフェッショナルじゃない感じがするんですわ。そいでもって、僕が欲しくなるようなものじゃないことだけは間違いない気がするんですわ。高い金払って2ヶ月遊んだら飽きるようなものになる気がするんですわ。携帯電話がその通信機能ゆえにムービーが見れようが見れまいが買わなきゃいけないように、とりあえず僕の中では、なんかいろんなもんがついてるんだか知らないけど買わなきゃいけないという位置にPDAはいるんですよ。だからこそSONYの製品を継続して使えなかったんだなぁ。そんな風に思ったりしています。