理想のPDA

理想のPDAiPodである。データの再生をメインとするiPodが、優れたインターフェイスを持っているというだけの話だけれど、だからこそ僕の理想のPDAiPodなのである。
データを整理しなくても、自動でカテゴリを付加でき、一つのデータに複数のカテゴリを割り当てることにによって多方面からのアクセスが可能。本体のデータ容量の多さと、それに付随する階層の複雑さも、スクロール、決定、キャンセル(前に戻る)を一つながりの動作でこなすことのできるクリックホイールで、大量の作業行程を覚えなくても自由に行き来できる。デジタルのデータビュワーの理想型とも言えるのがiPodだというわけだ。(耐久性の問題はあるかも知れないが、クリックホイールはマウスのかわりにもなるだろうと思う)
すでに予定表などのPIM情報をiPodで閲覧することは可能なのだけれど、あくまでもメインは音楽というスタンスであるので、それらは階層の奥に追いやられている。それに液晶も小さいので、やはり全体を見渡すと言うほどの機能は持ち得ない。
だがしかし、音楽を聴くためにiPodを買った人々が、暇に任せて操作しているときにPIMの機能を見つけ、少しずつ使い始めているという可能性はあると思う。そして時が満ちたとき。シックな色調でビジネスの顔をもった、音楽とPIMが同列に配置されたシステムを持つiPodが生まれるのではないかと思ったりしている。入力はできずとも、お気に入りのようにマーキングをして、PCと連携した際に空のPIMマーキングがあると表示してくれる程度で十分であると思う。その程度でiPodはかなり理想のPIMマシンとなりえるのである。そして僕的に最も重要なのは、日本語OSで、WindowsでもMacでも標準でシンクロ可能な唯一の現行PIMマシン(としてもつかえなくもない)であるということである。しかも大人気。
iPodをPIMマシンとして使うことの最大の問題は、iPodがあまりにもミュージックプレイヤーとして有名であるがゆえに、仕事場で操作していると遊んでいるようにしか見えないことである。そして、それに対応してくれるiPodが出る見込みは少ないだろうと思う。だから、あいつはあれでスケジュールのチェックをしているのだと認めてもらえるような職場にするなりという作業が必要になろうか。