TTVブックリーダ

電子書籍も紹介されているMuchy.com*1にて、見慣れない赤と緑のアイコンの電子書籍をみつけた。まさか、この俺様の知らないブックリーダではあるまいなと思ってリンクをたどると、そのまさかであった。その名は『TTVブックリーダ』という。
三度の飯よりPalmで動くテキストリーダーが好きな僕である。問答無用でダウンロード&インストール。ダウンロード前にサイトのフォームに住所まで書かなきゃいけないことに躊躇したけど、使ってみたい熱が上回った。どうやらこいつはカード上のテキストファイルと本体のDOCを読めるらしい。さっそくカード上のテキストファイルを読んでみる。そして思わず唸ってしまった。
おそらく英語版Palmでの動作環境は保証していないのだろう。多少の文字の崩れはあるものの、かなり理想型に近い。まず、なんと言っても文字の並びと禁則処理。変にガタガタせず、きっちりと並んでいる。それだけですでにPooKとブンコビュワーを超えている。そして禁則。禁則とは文章の先頭に句読点がこないとかいうような決まりのことだけれども、そいつがまぁ、見事である。設定で余白を多めにとると、ぶら下がりしてくれるのだ! ぶら下がりというのは、次行の行頭に句読点などがくるばあい、その行の末尾にはみ出して表示するという処理のこと。これですよこれ。長年僕がPalmに求めていたものはこれなんだ。仕事柄、そういう処理にはとても気を使う。だからそれがうまくいかないと、読んでて気になって気になって仕方ないのです。ブンコビュワーはちゃんとしてるんだけども、文字間が広すぎて間抜けなので読みづらい。その点TTVブックリーダは文字間も行間もきちんとコントロールできます。
さらに半角の3桁までの数字は縦中横で表示してくれるし。これ一時期Pookにもあったんですけどね。とちゅうで無くなっちゃったのよね。まぁ、調整が難しいからなんですけども。TTVブックリーダは、それに果敢に挑戦している。いや、僕の環境だと微妙にずれてて成功しているとは言い難いんですけども。
あとはスクロールバーの処理。これがまたよろしい。画面の右端に細くて黒いボックスが表示されてまして、そいつが下に行くほどに読み進んでいるという表示の仕方。おくゆかしい。でもわかる。こういうのはわかればいいんですよ。でもないとダメなんですよ。そのへんのバランスが非常にいいんじゃないでしょうか。ちなみに、普通のスクロールバーも表示できるみたいですが、僕の環境だと画面のど真ん中に中途半端なサイズで表示されます。あきらかに対応していない感丸出しです。まぁ、表示させないからいいんですけども。
あと、独自フォントがインストールされるんですが、OSが対応していないのかドットだらけで読めない。なので、そのフォントを使えば青空文庫のルビにも対応するんですが、それができないんですな。まぁ、仕方ないやね。
記号系が表示できなかったり、スクロールバーの挙動がおかしかったりと、問題点あげればキリがないんですが。ちゃんと閉じたところを記憶していたり、内部にファイルマネージャーもってたり、リスト表示で本文一行目を表示できたりと便利機能もそこそこ。何にせよ文字表示の整然とした並びと禁則処理のすばらしさに心打たれたのでした。
どうもね、OS4以上のCLIEに対応しているみたいなんですよ。だから今度はCLIEで使ってみようと思います。いや、TungstenCでもしばらく使ってみる予定ですけどね。
■ebook-salon(http://ebook-salon.com/
TTVブックリーダは左のメニューの「ツールダウンロード」よりダウンロード可能。

*1:http://www.muchy.com/