マジで凹んだMOTHER3

《ゲーム内容に言及しておりますので、情報を遮断したい人は読まないでください》
帰宅して晩飯食って、早速やりましたよMOTHER3。夫婦と双子の男の子と犬の名前をつけて、ゲームスタート! もちろん、お父さんが僕、お母さんはヨメちゃん、子どもはタロで、もう一人の子どもはタロの変形(ジロみたいな)、犬はカツヨ。好きな食べ物はポテトサラダ、格好いいと思うものはガジェットと、まさに自分の分身としてすべてを設定して始めたわけです。それが裏目に出たというかなんというか。マジ凹みしました。
まず舞台は、お母さんと二人の子どもがおじいちゃんの家に遊びに来ているシーンから始まります。弟の方を操作して、基本操作を覚えるシステム。心優しい恐竜ドラゴに体当たりをかますなどなど。そして、お母さんがお父さん宛に手紙を書き、鳥に結んで飛ばすところでいったん幕。
続いて山火事のシーン。なにやら怪しい悪党どもが、森に火を放っております。そこで担ぎ出されたのが、頼りになる男、お父さん。つまり俺! なんとか火の中から親友の子どもを助けたりして山火事も消えますが、自分の妻子がその森を通って帰ってくることに気づくわけです。あわてて捜索する村の衆と俺。
ゲームがこのあたりまで進んだとき、ヨメ(実物)が画面をのぞき込んできました。僕は心の中で、もうすぐヨメも助けてやるからなぁ、見とれよぉ、と思いながらプレイしてました。家族の名前を全員につけられるMOTHER3は、家庭持ちになったからよけいに面白いかも知れません。
そして川に流されていたという二人の子どもが救出されます。たき火を囲んで一息つく村の衆と俺。そこへ急な知らせがやってきます。
その男は恐竜ドラゴの牙をくれると唐突に言いました。どうやら僕にはその権利があるらしいのです。なぜなら、お母さん、つまり妻、もうすぐ助けるはずだった妻の心臓に刺さっていたからなのです(!!)。
ありえねえ。まじで、ありえねえ。一家団欒を見ぬままに妻が死ぬ。本気で凹みました。ヨメ(実物)に心配されるくらい凹みました。何をしてくれるんだ糸井重里。これか、これがMOTHERの意味か。
おそらく妻はもう生き返りません。このゲームにおいて、ここで死んだ大切な人が生き返ってしまうことは、都合が良すぎてしまうからです。物語が破綻してしまうからです。たぶん、この母がいないという戦いを通して見る希望というようなものがテーマなんじゃないかと思うわけです。
ただ、十分な伏線と説得力を持った展開があれば、生き返ることもあるでしょう。それが物語です。そう思いつつも、生き返らないんだろうなぁと思って、まだちょっと凹んでたりします。なにしろ、今ゲーム内の時間は、下の子が母の墓で泣いているという話を近所の人に聞いたところで止まっているからです。子ども(実物)が墓の前で泣いているかと思うと、本当に胸が張り裂けそうです。
このゲームとはじっくり付き合って、絶対にクリアしなくては。ラストを見なければ、この現実かとも思える喪失感と悲しみが残ってしまうんだもの。