ダイアログ・イン・ザ・ダーク

ダイアログ・イン・ザ・ダークというのに行って来ました。直訳すると暗闇での会話。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を聴覚や触覚など視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式の展覧会です。

とあるように、十人くらいでまとまって暗闇の中を進むというイベントです。本気で暗闇です。終了までは何も見えません。うっすらとかも無し。ここまで何も見えない数十分は人生で初めてです。
はじめに杖を渡されて、使い方をレクチャーしてもらいます。そして暗闇の中へ。そこには様々な環境が作られていて、耳と感覚と杖の音や感触を頼りに進むわけですが。自然環境や人工的環境を楽しんだり、騒音の中を通ったりいろんなものを触ったりします。まぁ人間、目が見えないだけでどれだけ辛いかというのが分かります。階段を5段下りただけでいっぱいいっぱいです。3段目で「あと二段もあるのか」と考えてしまうほどです。ただ、楽しく分かります。なぜならそれを楽しむイベントだから。
あと、一緒に歩く10人とは不思議な結束をしますよ。なにしろ見えない状態で歩くので、「今止まってます」とか「この先下りです」というふうに声や音で助けあったり、やたらぶつかるので「ごめんなさい」「いえいえ大丈夫ですよ」の繰り返し。
最後にバーで飲み物をいただくんですが、それが美味い美味い。緊張でのどが渇いているというのもあるけど、視覚が閉ざされているので、その分の感覚が味覚に集中するんですわ。コーラとかね、音と匂いですげえコーラだって分かるのね。
これは目をつぶったくらいじゃ体験できないです。目隠ししてもダメでしょう。もう何をしても半径数十メートルが真っ暗という、ある種あきらめにも似た感覚と、同じ体験をしている人間がいるという不思議な安心感の中で体験するからこその意味があるんだと思います。
まじでオススメです。いや、ぜひ。
ダイアログ・イン・ザ・ダークhttp://www.dialoginthedark.com/contents/index.html