過去の話はもういいや

イラクの国民議会選挙を目前にした14日、ブッシュ米大統領はワシントン市内の演説で、対イラク開戦の大義名分だった大量破壊兵器についての情報が間違っており、間違った情報をもとに開戦を決めた責任は大統領としての自分にあると認めた。

安倍官房長官は15日午前の記者会見で、ブッシュ大統領がイラクの大量破壊兵器に関する情報の取り扱いの誤りを認めたことについて「実際にイラクが大量破壊兵器を使った事実がある中で、彼らが大量破壊兵器を持っていると(米政府が)考える合理的な理由があった。イラク攻撃への日本の支持について言えば合理的な判断だったと思う」と述べ、イラクへの武力行使を支持した開戦当時の日本政府の判断に問題はなかったとの考えを強調した。


ここまでは、過去の間違いを認めた上での自己弁護。そうするしかないし、そこに文句を言っても認められるわけがないのでどうでもいい。問題はこれからどうするかで。

米軍が今立てられている計画のとおりに撤退するかどうか、地上軍の撤退後に空爆作戦をやるかどうか、まだ分からない。しかし、もはやアメリカは、攻撃方法が巧妙になり、活発化しているゲリラを退治するだけの兵力と時間の余裕がなく、イラクで勝つ(イラクを安定化させた後、市民から好感を持たれつつイラクを去る)ことは不可能である。敗北して撤退する道しか残されておらず、撤退するまでにどの程度あがくか、という選択肢があるだけだ。


ここだけ引用してもあまり意味はないのだけど、とりあえずリンクの体裁をとるために。
戦争開始の理由が間違いであるという、ほぼ周知の事実を認めたわけですが。戦争自体を失敗と認めるにはリスクがでかすぎるわけです。いまんとこフセインが悪いという、安全確実な既成の事実にしがみつくしかないわけだけども。正当性がどうとかではなくて、ミッションとして成功か失敗かと考えたら失敗なんじゃないかね。得たものと失ったもののバランスが、あまりにも失ったものに偏りすぎててさ。これで、失敗を恐れていては何もできないとか、正義は我にありとか言い出したらもう目も当てられないよ。
ちなみに、日本がアメリカに闇雲に追従するのは今んとこ仕方ない気がするのでアリかな。間違ってるとか関係ないもんな。姉歯みたいなもんだ。その業界にいたらそうするしかないのね。