Palmのメモ帳とGoogle ノートブックから浮かび上がるメモ作業に必要なもの必要じゃないもの

僕が書く文章は九分九厘思いつきです。思いついてからしばらく燻って、ある日何かのきっかけで書き始めることもありますが、メモ書きはまず思いつきです。当たり前ですけども。
思いつきを書き留めるときに最も大事なことは、他のことを考えないことです。鉄は熱いうちに打てということです。つい他のことを考えたりすると、思いついたことの一部、ひどいときは全部を忘れたりします。これは最悪。
他のことと言っても「派生した思いつき」ではないです。例えば手書きの場合、使いづらいペンだったりすると、その使いづらさや使いやすいペンとは何かのことを考えてしまって書こうとしていたことを忘れたりするということです。 つまり、使いづらい道具はメモの大敵。
Palm のメモ帳は、書き始めたら自動的に新規の書類が作成されます。さらに一行目がタイトルになるため、タイトルを意識せずとも作成が可能です。これは Google ノートブックも同じです。ブログだと見てもらうものなので、内容を短く表すタイトルは必要なんですが、自分しか見ないメモにタイトルは必要ありません。書き出しが見えればだいたいは思い出せますから。タイトルにしたければ一行目に書けばいいだけのことだし。
さらに両者に共通なのが、保存するという作業がないこと。書いたものは自動的に保存されます。保存先を考える必要もほとんどなければ、保存し忘れて消えてしまうこともありません。これもかなり重要。とにかく書き残せればいいのです。見直せるように整理するとかは後でやればいい。後回しにするとやらなくなったりしますけど、メモ書きの作業を止めるくらいなら整理などしない方がいいです。だから解せないのは、PalmDesktopのメモ帳にはタイトルを書くところが別にあること。Palmのメモ帳を台無しにする仕様です。これがなければ僕はGoogle ノートブックじゃなくてPalmDesktopのメモ帳使っていたかもしれません。
もう一つ共通点を上げるなら、いつでもどこでも書けることでしょうか。Palmは小型マシンを持ち歩いてますし、Google ノートブックはネットとブラウザがあればいい。現代の都市生活でなら、それは「いつでもどこでも」と言えるのではないでしょうか。
ということで、メモ書きには「すぐそこで書けること」と「書き始めるまでの手順が少ないこと」と「書くこと以外に煩わされないこと(自動保存含む)」が重要なわけで。それを実践しているのがPalmのメモ帳とGoogle ノートブックなわけです。
(以下追記)
ただ、これだけ書いておいてなんですが。もっとも使うのはエディタだったりします。発想してからエントリに書き上げるまでのインターバルがない場合がほとんどなので。文章としてまとめるなら可読性が重要で。そうなるとフォントサイズと行間が重要で。ということはエディタとなるわけです。
Palmのメモ帳とGoogle ノートブックに書かれた思いつきやネタは9割くらいが存在すら忘れられて、ある日大掃除で捨てられます。その頃になるとメモを読んでも何のことだかわからなかったり、意味は分かるのだけどそこに重要性を感じられなくなっていたりするんでね。
でもごくたまに、メモっておいてよかったと思うこともあります。その時のために大掃除で捨てられていったメモたちがあったと考えるのもいいんじゃないでしょうか。そもそも、いいこと考えたと思ってメモを取るという行為自体がおもしろかったりするし。