靖国の使い方

アジアの重要度が増している。しかし、日本はまだ《戦後》の処理を終えていない。60年経っても世界大戦の影の中。
戦後処理のポイントは、いかに自国に有利な点を妥協点とするか。
例えば、1000円貸してくれと言って借りるよりも、5000円貸してと言ってから1000円でもいいから貸してといった方が1000円借りられる可能性は高いという話がある。
靖国を参拝しつづけ、中国や韓国を煽ってから参拝をやめる。まるであなたたちのために大事なものを諦めましたというように。もともと靖国を重要視していなかった場合、何も失っていないにもかかわらず、より相手に妥協を強いることが可能だ。
そーいうのはアリなんじゃないかな。
政教分離であり、したたかな外交巧者という感じで。
外交ってのは、国を代表する詐欺師の思考戦。自虐にとらわれるような人間も自虐の否定にとらわれるような人間も、駄目だ。勝つべき時に勝ち、負けるべき時に負ける。全勝するつもりになった時点ですでに負けである。中国や韓国が注目している靖国や歴史教科書は、重要なカードだ。自分がそれをどう思うかではなく、他人がどう思っているか、その他人とどうしたいかが重要。
小泉さんは今年、靖国をどう使うんだろうかね。