関連サイトから見るナイスな世界

Palmサイト探訪
Visor Deluxeを手に入れた僕がメモやスケジュールは一通り使えると感じた時点で次にやったことは、ネットで「Palm」を検索することである。
普通は買う前にいろいろ調べるのだろうが、値段が安くてデジタルテキストが持ち運べればいいと思っていた僕は、スケジュールやToDoが入っていることすら知らなかった。だから当然、Palmには世界中に作家がいて、こんなにもアプリケーションが揃っていることなど知るよしもない。


●一般ユーザーが教えてくれた3つのサイト
僕は大体において、企業やマスコミよりも一般人の言うことを複数集めた総合意見を信用する。だから今回も個人サイトのリンクページを見て回ることから始めた。そして「Muchy's Palmware Review!(http://www.muchy.com/)」に出会う。なにせ見に行った個人サイトの全員がほとんどトップにリンクしているのだ。間違いなくすごいサイトに違いない。そして電池が無くなるまで気になるアプリをインストールしては試用する、の繰り返しが始まったのである。限りなくデフォルトで使い、フリーウエアだけで済まそうとしていた僕の目論見は、一瞬にして崩れ去ることになるが、それはまた別のお話。
次に気になったのは「PalmFan (http://www.palmfan.com/)」。まずデザインが気に入った。問答無用で格好いい。しかもどうやら新着ニュースサイトでもあり、アプリケーションの更新情報も載っている。これは日常的にのぞかねばと、お気に入りのPalmカテゴリのトップに入れた。
そして最も気になったサイトは「パーム航空」 (http://www.palm.org/)。どうやら2000年の2月に更新が終了されたサイトのようだが、なぜかみんなトップの方にリンクしている。しかも「パーム航空の灯は絶やさない (http://www.sol.dti.ne.jp/~t-vega/palfoever.htm)」というページまであり、そこは復活を強要するように願うワガママサイトではなく、現時点でのコンテンツをお進めしているページなのである。
Palmのユーザーって、人に優しいナイスな世界を持っているのかも知れないと、なんだか嬉しくなった。もちろん、それは3ヶ月経った今でも変わらない。
とりあえずこの3つを押さえておけばPalmのことはだいたいわかると思う。まだまだ面白いサイトや、ためになるサイトはたくさんあるのだが、検索したりリンクをたどれば見付かるので省略させていただきたい。


●日本のPalm界には神様がいた
そして最後に「Simple-Palm (http://simple-palm.com/)」を紹介しなくてはいけない。このサイトを見ればPalmの全てがわかるわけではない。実際、僕も1週間に1回訪れるか訪れないかというサイトである。しかし外せないのだ。なぜなら、このサイトの管理人は日本のPalm界を作った人だからである。それまで日本になかったPalmマシンを個人的に輸入し、一人でJ-OS(日本語版OS)までつくってしまった人なのである。日本語版OSって、大きな会社がプログラマーを何人も雇って死にそうになりながら作るものだと思っていた僕には、かなりの衝撃だった。とにかく、本当に日本のPalm界を作った人なのだ。そしてその人は普通に「神様」と呼ばれている。だって世界を作ってしまったのだから仕方あるまい。
現在僕が持っているような日本語版OSをとはちがうものなのだが、いまだ英語版しか出ていない最新機種を使いたい人や、ただ好きで使いたいという人はいまだにJ-OSを使っている。そしてJ-OSは今もバージョンアップしている現役のOSなのである。作っている人が誰なのかわかって使っているOS。それは、コンビニではなく商店街で買い物をするような、血の通っためずらしいソフトウエアではないだろうか。
ちなみにVisor Deluxeを使っていると、とある動作をしたときにハンドスプリング社のロゴアニメを見ることができるのだが、そのアニメの最後に眼鏡をかけた笑顔の男の人が出てくる。その人こそSimple-Palmの管理人にしてJ-OSを作った日本Palm界の神様、山田達司氏なのである。企業が作ったものにデフォルトで個人が出演しているのだ。個人も個人なら企業も企業である。そういえば企業だって人の集合体なのだ。
人と人とのつながり。それもまたPalmの魅力であることは間違いないのだ。