さて、予定表である。

 さて、予定表である。標準アプリネタ第3弾である。ある意味ToDoも含んでいる。なぜなら、僕が予定表とToDoの違いを良く解っていないからである。だって要はスケジュールじゃん。
 とにかく、なんつっても僕がPalmを選んだ理由として、Macでも使え、PalmDesktopとボタン一つでリンクできる予定表があるというのが大きかった。正直DOCで読書なんて知りもしなかったのです。ただひたすらに予定表と、ゲームか何かできるんだろうなぁくらいに思っていたし、それで充分だと思えるくらい予定表には期待していたのでした。
 その期待は、かなりいい形で報われたと思います。無駄な表示は省いてくれるし、いくつか表示形態はありましたが、ハードボタンを押せば切り替わるし。このサイズでできるかぎりの情報を表示しようというアイデアに溢れていました。
 一応、予定表の置換えアプリもいろいろ試してはいます。とにかく機能が多そうなので、僕の好みに引っ掛かるだろうということで、Datebk4にしようかAction Namesにしようかでさんざん悩んだものです。置換えアプリは大元のデータを共有しているので、いろんなアプリを試しても、新たにスケジュールを入力する必要がないのがいい。Visor Deluxeを使っていたときは予定表+というDatebk3の改造版が標準で入っていたので、そのつながりでDatebk4を使おうと思ったのですけど、なんとなく当時使っていたCLIEのハイレゾを有効活用するにはAction Namesも捨てがたく。というか、Visor DeluxeだとPalmDesktop自体が特別仕様でとても使いやすかったので、なんだかんだでどれも駄目だと思っていたりしたわけです。
 これだったら標準の予定表で充分だなぁと。まぁ、充分だと言っても、それなりに不満はありましたけどね。まず一番大きかったのは、予定を文字で一覧表示できないこと。僕の場合は一日に一つ、一週間でも三つくらいしかスケジュールがないんですよ。だったら日付と時間と内容を、なんも飾らずに一週間分ずらーっと並べて見たいじゃないですか。それができない。それどころか、唯一並んで表示できるのはToDoで、それは予定表とは別のアプリのデータを表示しているだけなわけです。チェックはできますが入力は別アプリ。じゃあなんで分けてるのかさっぱり解らない。アメリカ人はそんなにToDoを使うんでしょうか。予定表と分けて使うほどに。
 その不満はHot Dateという、予定とToDoを文字で一覧できるアプリケーションにて回避されました。なので機能的には問題なくなったわけですが、たかだか一週間で三つくらいのスケジュールのために、予定表・ToDo・Hot Dateという3種類のアプリを必要とするというのはどうにもムズガユイ気持ちだったことはしかたのないことだと思います。
 次に不満だと思ったのは、たまたま予定が何件も入力された日があったときのことです。予定の後半は画面からはみ出ていました。画面上には下向きの三角形が表示されています。「あぁ、下押せばいいのね」。何の疑いももたずにそう思った僕は、ハードボタンの下を押しました。すると、まだ表示していないスケジュールがあるのに、次の日に切り替わってしまったわけです。
 「馬鹿じゃないのか?」。どうやらスケジュールをちょっと確認するためだけにスタイラスを持ちださなければいけないと理解した僕の印象はそれにつきました。今日の午後のスケジュール何だっけ?と思ってみたときに、素早く見れないのです。別に一日に何百件もスケジュールがあるわけないんだから、下ボタンを押して後半のスケジュールを見た後に次の日に行けばいいだけの話ではないですか。なぜそんなに早く次の日に行かなくてはいけないんだろうか?それも予定を飛ばしてまで。何となくCLIEジョグダイヤルならできるような気がして見てみましたが、結果は同じでした。見たい予定を飛ばして、何もスケジュールのない次の日に行ってしまうのです。
 一日に何件もスケジュールを書く必要のある人もいれば、僕のように一週間で三件しかない人もいるから、それら全員にマッチしたスケジューラーというのは難しいだろうとは思う。しかし、ToDoと合体させてしまうとか、ToDo込みで一週間分のスケジュールを一覧で表示するとか、予定の閲覧くらいはハードボタンでなんとかして欲しいと思うのです。
 そこで登場するのが、期待の予定表置換えアプリ「KsDatebook」である。まず登場した時点で度肝を抜かれた。それまでの予定表置換えアプリにあった、僕の欲しい機能があらかた合体していたのです。月間表示に予定が文字で出ていたり、週間の予定を一覧で出していたり。素直に予定表の進化系はこれだと思った。それは正当な継承者だという意味で。北斗の拳でいえばケンシロウなわけだ。他のは変化しているけれど、進化とは言い難い。
 そのKsDatebookがこの度、満を持してバージョンアップに踏み切った。さすがにToDoと合体というのは置換えアプリの域を超えてしまうけれども、予定とToDoを一週間分まとめて表示する機能と、その日の後半の予定をハードボタンでも閲覧できるという機能をひっさげて。
 もちろん、他にもいろいろな機能が追加されている。休日定義に対応していたり、来たるべきOS5への対応も欠かしていない。何というか、実に地に足がついていると思う。派手な機能はほとんど見られないかわりに、かゆいところに手が届いている。こういうアプリは安心して使える。もういっそOS5には標準装備してくれてもいいとすら思う。
 正直な話、このコラムはKsDatebookのために書いている。これは予定表というものについて考えたときに、どうしてもそこに行き着いてしまうから。本当はもっとべた褒めしたかったのですが、なぜか言葉が見つからない。それはこのアプリが新機能を追加するというよりも、すき間を確実に埋めていっているというイメージがあるからだろうと思う。だからこそ、このアプリを使ってしまった以上、他の予定表置換えアプリに対して思うとき、埋まっていないすき間が目に付いて仕方がない。ゆえに僕はKsDatebookを使うのです。
Palm Island(KsDatebook)⇒http://kim.ponyoyo.jp/
ToDoに関して、「こんなPalmwareが欲しかった!」から素敵なアプリが生まれておりました。その名もToDoLauncher。こういうのがあるとカテゴリでちゃんと整理しようかなと思う。しかしまぁPalmware作家の人には、他人が考えたアイデアでプログラムが組めるか!みたいなつまらないプライドはないらしい。あまりにも建設的で素敵すぎる。
fita's room(ToDoLauncher)⇒http://www46.tok2.com/home/fita/