「VoToL」はPalmを超えたかも

新製品は“お気に入りで満たされたボトルを持ち運ぶ”というコンセプトのHDDマルチメディアプレーヤー。動画と音楽の再生のほか、静止画とテキストファイルの表示が行える。対応するファイル形式は、動画はMPEG-2/MPEG-4(SP/ASP)/WMV、音楽はMP3/WMA/WAV/OGG/AAC。静止画はJPEG/GIF/PNG/BMPの表示に対応する。液晶ディスプレイのサイズは2.7インチで、解像度は320×240ピクセル。


機能別に細かく考えればややこしいけれど、コンセプトは実にシンプルではないでしょうか。つまり『何でも再生機』ということです。
とにかく突っ込んでおいて見たり聞いたりできると。どのファイルは駄目とかいう細かいことはどうでもいいですからね。マイクロソフトのOffice系とかPDFとか無理ですけど、まぁ個人がプライベートでという範囲に無理矢理限定すると、大体は見聞きできるんじゃないですかね。
さらにハードにもコンセプトがきっちりあります。名前が「VoToL」つまりボトルですか。ウィスキーの小瓶ですかね。昔の映画のチョイ悪で格好いい人は結構飲んでました。そういう心をくすぐりますね。そのうえその形であることにちゃんと意味を持たせてます。キャップをひねると機能が切り替わるんですわ。他には再生とかくらいのボタンしか見あたらない。かなり絞り込んだのがわかりますね。
新時代のPalm的なもの、だと思いました。僕が思うPalm的なものの定義は、小型で持ち運びに便利な再生機能付きストレージ、です。もちろんシンプル。自分のコンセプトを信じ、とことんまで絞り込んだシンプルです。
これまた、SDスロットもあって、デジカメで撮った写真を取り込むことも可能。それ目的で買ってもいいくらいのもんで、そこから爆発する可能性も大。つまり、ちゃんと売れる戦略もありということです。
かなり理想的。Palmを使い始めてから考えてきた理想型にかなり近いです。これまで自分でさんざん書いておいてなんですが、こういうコンセプトのマシンは出ないと思ってたんですよ。PalmOSと共に滅びていくんだと思ってました。スマートフォンや携帯電話の先にはないものだし、多機能音楽プレーヤーでもない、はじめからマルチメディアプレーヤーというパソコンを母艦にした再生専用機というのは僕の夢物語だと思ってたんですが、出ちゃいました。しかも4万円で。やばい、Palmがどうでもよくなってきた。