テキスト キング

Visor Deluxeを買ってすぐにテキストのすばらしさに目覚めた僕は、さっそくGoogleでテキストを検索した。そして真っ先に目に飛び込んできたのが、今回紹介するその名も「テキスト王 〜A road to the king of the text〜」だった。
なにしろテキスト王である。王様なのだ。こういうタイトルをつける人間は、何かの間違いか、自信過剰な馬鹿か、自信過剰なあまりにほんとに突き抜けてしまったすごいやつかのどれかである場合が多い。どれなのかと興味津々で乗り込んだ僕は、そのサイトのデザインをみて、あ〜あ、と思ってしまった。
結局のところ僕はデザイナーなので、テキストを探しているにも関わらず、まずデザインを見てしまう場合が多い。だからあ〜あと思ってしまったのだ。
それまでの僕であれば、即座にそのサイトから立ち去っているのだが、なにしろテキスト探しのネットサーフィン(死語?)の最中なので、踏みとどまって内容を見てみた。そして、もう離れられなくなってしまったのだった。
このサイトの作者は、いろんなコーナーを企画して文章を公開しているのだが、最初に読んだのは「さっか道」というコーナーだった。これが面白いのなんの。作家志望のしがないフリーターが、ある日出版社からメールをもらい、ついには作家としてデビューするまでの本人によるドキュメンタリーなのだが、なにせ本物の作家なのだから文章がうまい。その上自分のことなのだから取材も完璧だ。メールを受け取った時の焦りから、初仕事に出かける緊張感、作業中の辛さと相反して得られる充実感がじんわりとしみ出してきて、なぜか涙がこぼれてくる程の作品だ。これはまだ連載中で、もう続きが知りたくて仕方がない。
ほかにも、思わず自分に当てはめて悶絶必至の、恋愛関係が始まる前に駄目になる、ありがちな状態をつづった「ZEROの法則」や、文通から始まる若かりし頃の小さな恋のはがゆい思い出を書いた「湘南物語」など、これでもかとセンチメンタルにさせてもくれるサイトなのです。
ただ、明確な根拠があるわけではないが、この若かりし少年時代の恥ずかしさというか馬鹿さって、男にしか解らないのかも知れない。まぁ、僕は結婚もしてないので、半分現役だったりしますがね。
「テキスト王 〜A road to the king of the text〜」
http://www.pluto.dti.ne.jp/~kudok/index.htm


●特におすすめな「テキスト王 〜A road to the king of the text〜」のテキスト。
「さっか道 〜プロ作家への遥かなる挑戦〜」⇒http://www.pluto.dti.ne.jp/~kudok/road.htm

ありがち失恋パターンを研究する「ZEROの法則」⇒http://www.pluto.dti.ne.jp/~kudok/zero.htm

湘南物語 ある高校生の青い文通⇒http://www.pluto.dti.ne.jp/~kudok/SHONAN1.htm